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デザインと機能性

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デザインと機能性を天秤にかけたとき、その両方がある一定の均衡を保つことの難しさ、ということを昨日の記事に書きました。もの作りの現場で常につきまとう課題の一つです。少し極端な例を挙げて説明してみましょう。まずはデザインに凝りすぎてしまった場合ですが、陥りやすいのは機能性の欠落です。格好はいいんだけど使いづらいといったようなことですね。この使いづらさが一つの個性になっている、というのはまた別の話ですが、満足のいく機能性は維持しつつも自分だけの個性を見出すことはなかなか容易なことではありません。

一方で機能性に特化した場合、つまらなさや表情のないデザインに終始してしまう危うさがあります。それか、あれもこれもとごちゃごちゃしているかのどちらかでしょう。どちらかというと日本人は素朴ではあるけれど十分な機能性を求める傾向が強いような気がします。つまらなさ=「素朴」に美を感じる心がありますし、充実した機能性に安心を求めようともします。

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ただここで言いたかったことはデザインと機能性のどちらかを重視するとどちらかが疎かになり、そのどちらをも満たそうとするのは簡単なことではない、ということです。使いやすさを保ちながらどこまでデザインという名の遊び心を取り入れられるのか。その適度なバランスが頭を悩ますところであり、夢中にさせるところでもあります。

予め補足しておくと、ここでのデザインとは表層的(色彩的)装飾を指して言っているわけではありません。あくまで造形的観点から、ということで述べてみました。装飾に関しては日を改めて後記したいと思います。ここまでくだらないウンチクにお付き合いくださいありがとうございました。これからもちょくちょく垂れ流そうと思っていますので暇な方はお付き合いください(笑)
by lepote | 2013-08-07 21:30 | 私事 | Comments(0)
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